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生理学:補酵素Qの頭部基中間体はミトコンドリア脳症を改善できる
Nature 645, 8080 doi: 10.1038/s41586-025-09246-x
補酵素Q10(CoQ10)は内因的に合成される脂溶性抗酸化物質で、その脳内レベルの低下は、原発性CoQ10欠乏症における脳症の要因であり、ありふれた神経変性疾患や加齢過程とも関係している。しかし、CoQ10を補給しても、脳や他の組織のCoQ10プールは増加しない。最近、哺乳類のCoQ10頭部基の合成経路が発見された。この経路では、4-ヒドロキシフェニルピルビン酸ジオキシゲナーゼ様タンパク質(HPDL)が、4-ヒドロキシマンデル酸(4-HMA)を作り、CoQ10頭部基の前駆体である4-ヒドロキシ安息香酸(4-HB)を合成するため、CoQ10合成を薬理学的に回復させ、CoQ10欠乏症を機構的に治療する機会が得られる。今回我々は、4-HMAや4-HBの補給がCoQ10頭部基の合成を促進するかどうかをin vivoで検証するため、ヒトの致命的な超希少疾患であるミトコンドリア脳症のモデルのHpdl−/−マウスに、4-HMAと4-HBを投与した。4-HMAと4-HBはどちらも、Hpdl−/−マウスの脳内でCoQ9とCoQ10に取り込まれた。Hpdl−/−の仔マウスに4-HMAと4-HBを経口投与すると、Hpdl−/−マウスの90~100%が成体まで生存した。さらに、4-HB投与は、両対立遺伝子性HPDLバリアントによる進行性の痙縮が見られる患者の神経症状を安定し、改善した。この研究は、4-HMAと4-HBはHPDLバリアントによって駆動されるミトコンドリア脳症の経過を修飾できることを示すとともに、CoQ10頭部基の合成中間体がin vivoでCoQ10合成を回復できることを実証している。

