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生物地球化学:酸化鉄からの海洋溶存有機炭素の地質史

Nature 644, 8078 doi: 10.1038/s41586-025-09383-3

溶存有機炭素(DOC)は、現代の海洋における最大の還元炭素貯蔵庫である。そのダイナミクスによって海洋群集や大気中のCO2レベルが調節されるのに対し、13C組成によって生態系の構造や独立栄養代謝が追跡される。しかし、海洋DOCの地質史が依然としてほとんど絞り込まれていないため、生態学的進化と生物地球化学的進化の結合を機構的に再構築する能力には限界がある。今回我々は、鉄ウーイドにおける共沈有機炭素を用いて、過去のDOCの特徴の直接代理指標を開発して検証した。我々はこれを、過去16億5000万年にわたって堆積した26の海洋鉄ウーイド含有層に適用し、古原生代以降の海洋DOCシグナルをデータに基づいて再構築した。今回予測されたDOC濃度は、古原生代では現代のレベルに近く、その後新原生代には90~99%減少して、カンブリア紀に急上昇したことを示している。我々は、これらのダイナミクスが3つの異なる状態を反映していると解釈する。すなわち、主に小型の単細胞生物の存在と非常に低酸素の深海が結び付けられる状態、その後のより大型で複雑な生物が出現したが海洋の酸素化にほとんど変化が見られなかった状態、そして、最終的な生物の連続的な大型化と完全に酸素化した海洋への移行が見られた状態である。現代のDOCは原生代と比較して13Cに富んでいるが、これは、生物学的革新によって駆動された、独立栄養生物による炭素同位体分別の変化に起因する可能性がある。今回の知見は、炭素循環と海洋酸素化と複雑生命体進化の関連性を反映している。

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