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構造生物学:天然RNAナノケージのクライオ電子顕微鏡構造

Nature 644, 8078 doi: 10.1038/s41586-025-09262-x

200ヌクレオチドを超える長いノンコーディングRNA(lncRNA)は、生命のさまざまな局面で重要な役割を担っている。比較ゲノム解析により、細菌とバクテリオファージで20種類以上のlncRNAが見つかっているが、それらの生物学的機能の大部分は調べられていない。ほとんどのlncRNAの構造決定因子も、サイズが大きいために性質が明らかになっていない。今回我々は、細菌とファージのゲノムで見つかった、ROOL(rumen-originating, ornate, large) lncRNAによって形成された2つの天然RNAナノケージの構造を報告する。2.9 Å分解能のクライオ電子顕微鏡(Cryo-EM)構造から、ROOL RNAは直径28 nm、軸長20 nmの八量体ナノケージを形成しており、中空の内部には秩序立った領域がほとんどないことが明らかになった。八量体は多数の三次的および四次的相互作用により安定化されていて、その中には三本鎖Aマイナーモチーフが含まれ、我々はこれに「Aマイナーステープル」という名称を提案した。単離されたROOL単量体の3.2 Å分解能での構造から、ナノケージの組み立てにはストランド交換機構が関わっていて、その結果として四次のキッシングループが生じている。我々はまた、RNAアプタマー、転移RNAあるいはマイクロRNAと融合したROOL RNAは、その構造を維持していて、積み荷が放射状に並んでいるナノケージを形成していることを示す。これらの知見によって、研究や治療に応用可能な輸送体としての新規RNAナノケージの設計・構築が可能となるかもしれない。

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