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有機化学:異なるボリル基を導入する1,2-ジボリル化によるモジュール式アレーン官能基化
Nature 644, 8075 doi: 10.1038/s41586-025-09284-5
2つ以上の異なる隣接置換基を持つ、アレーンとしても知られる芳香環は、小分子薬において普遍的に見られる。容易に入手可能な前駆体にさまざまな隣接置換基を迅速に導入できる戦略は、生物活性化合物類似体の合成に大変役立つと思われるが、現状、依然として実現が困難である。隣接二官能基化アレーン類を合成する既存のアプローチは、モジュール性、位置選択性、一般性が欠けている。今回我々は、容易に入手可能なアリールトリフレート類またはアリールクロリド類を基質として用いて、化学的に区別される2つのボリル基を位置選択的かつ部位選択的に直接導入できる、ニッケル触媒によるアレーンの隣接ジボリル化方法を報告する。この反応は、単純で温和な条件下で進む上、スケーラブルである。また、適用される基質の範囲が広く、官能基耐性が優れている。各ボリル基が独立してさまざまな官能基に変換されることを考慮すると、この方法は、多様な隣接二官能基化アレーン類を合成するモジュール式、位置選択的で多様なアプローチをもたらし、類似体ライブラリーの構築に有望である。実験と計算を組み合わせた機構研究によって、脱芳香族化gem-ジボリル種の形成と1,2-ホウ素転位を伴う非常にまれな反応経路が明らかになった。この反応の部位選択性と位置選択性は、ボリル基とニッケル触媒の立体相互作用によって制御されると提案される。この研究で得られた機構的知見は、他のホウ素媒介官能基化反応の開発に幅広い影響を及ぼす可能性がある。

