Article
材料科学:超接着性ハイドロゲルのデータ駆動型de novo設計
Nature 644, 8075 doi: 10.1038/s41586-025-09269-4
データ駆動型の方法論は、標準化データセットを活用することによって、明確な原子構造を持つ硬質材料の発見と予測を一変させ、正確な特性予測を可能にするとともに設計空間の効率的な探索を促進させた。しかし、軟質材料の場合、構造と特性の関係が複雑でマルチスケールに及ぶため、そうした方法論の適用はいまだ困難である。今回我々は、データマイニングと実験と機械学習を統合して、要求の厳しい水中環境に合わせて最適化された高性能接着性ハイドロゲルを一から設計するデータ駆動型アプローチを提示する。我々は、タンパク質データベースを活用することで、ポリマー鎖のタンパク質配列パターンを理想的なランダム共重合によって統計的に複製する記述子戦略を開発し、的を絞ったハイドロゲル設計とデータセット構築を可能にした。また、機械学習を用いて、180種類のバイオインスパイアード・ハイドロゲルの初期データセットからハイドロゲルの配合を最適化して、接着強度の顕著な向上を実現し、1 MPaを超える最大値を得た。こうした超接着性ハイドロゲルは、医用生体工学から深海探査まで、さまざまな応用にわたって計り知れない可能性を秘めており、軟質材料のデータ駆動型イノベーションの著しい進歩を示している。

