Article
創薬:de novoのプリン生合成を標的とした結核治療
Nature 644, 8075 doi: 10.1038/s41586-025-09177-7
結核は、いまだに感染症による死亡の主な原因である。今回我々は、マイコバクテリアのde novoプリン生合成経路の最初の酵素であるPurFを標的とするファースト・イン・クラスの小分子阻害剤を発見したことについて報告する。リード化合物候補であるJNJ-6640は、in vitroにおいてナノモル濃度で殺菌活性を示した。包括的な遺伝学手法と生化学手法によって、JNJ-6640はマイコバクテリアのPurFに対して極めて選択的であることが確かめられた。単一細胞レベルでの顕微鏡法解析により、下流でDNA複製に対する下流効果が実証された。我々は、ヒトとマウスの肺組織で生理学的な核酸塩基濃度を決定した。これにより、このレベルではPurFの阻害を救済するには不十分であることが示された。実際に、長時間作用する注射用製剤を用いた概念実証実験では、この化合物のin vivoでの有効性が実証された。さらに我々は、薬剤耐性結核に対する現行の治療レジメンにJNJ-6640を組み込むことが、レジメンの改善に極めて重要な役割を果たし得ることを示す。これらを総合すると、JNJ-6640は有望なリード化合物であり、de novoのプリン生合成の標的化が、結核の治療薬開発の新戦略になることを実証している。

