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神経科学:即時に音声を合成する神経補綴装置

Nature 644, 8075 doi: 10.1038/s41586-025-09127-3

脳–コンピューターインターフェース(BCI)は、神経疾患や外傷によって発話能力を失った人々でコミュニケーションを取り戻す手段になり得る。BCIはこれまでに、企図した発話に関連する神経活動をテキストへと翻訳するのに使われている。しかし、テキストによるコミュニケーションでは、ヒトの発話のニュアンス、例えば、声の韻律や自身の声の発声直後の聞き取りなどを捉えることはできない。今回我々は、筋委縮性側索硬化症と重篤な構音障害を持つ1人の男性で、腹側中心前回に埋め込んだ256個の微小電極から得た神経活動を解読することで閉ループ聴覚フィードバックにより即時に音声を合成する、脳–音声神経補綴装置を実証する。我々は、神経解読装置を訓練するための検証済み発話データがないという困難を克服し、参加者自身の声を合成することができた。音素的な内容と共に、皮質内活動からパラ言語的な特徴を解読することで、参加者がBCIで合成した自身の声をリアルタイムで調節して抑揚を変えたり、短い旋律を歌ったりすることが可能になった。今回の結果は、麻痺患者がBCIを介して分かりやすく感情を込めて話すことができる可能性を実証したものである。

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