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発生神経科学:アストロサイトの形態形成には自己認識が必要である
Nature 644, 8075 doi: 10.1038/s41586-025-09013-y
自己認識は進化全体にわたる基本的な細胞過程であり、ニューロンの自己回避の基盤である。クラスター型プロトカドヘリン(cPcdh)タンパク質群は、アイソフォーム特異的なホモフィリックな認識分子の大ファミリーの1つで、哺乳類脳の発達に必要なニューロンの自己回避において中心的な役割を果たす。異なるcPcdhアイソフォームの確率的な発現が、各ニューロンに独特なアイデンティティーを与え、神経突起が自己と非自己を識別するための基盤となる。この自己認識機構がアストロサイトにも存在するかどうかは分かっていない。本論文で我々は、ヒトとマウスのアストロサイトに、Pcdhγファミリーの特異的アイソフォームの1つであるγC3が多く存在することを報告する。我々は、遺伝子操作を用いて、マウスの視覚野でのアストロサイトの形態形成をγC3が自律的に調節していることを実証した。γC3タンパク質が同一細胞の突起間の認識を促すことによって働いているかを調べるために、我々は、互いにヘテロフィリックな結合は可能だがホモフィリックな結合はできないようなγC3キメラタンパク質のペアを作出した。同一のγC3ヌルアストロサイトに、相補的なヘテロフィリック結合アイソフォームのペアを共発現させたところ、形態が正常な状態に回復した。対照的に、キメラγC3だけを単一γC3ヌルミュータントアストロサイトに発現させても、形態は回復しなかった。今回のデータにより、γC3を介した自己認識が哺乳類脳のアストロサイトの発達に寄与していることが確定した。

