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発生生物学:マウス初期発生におけるリボソーム占有率の単一細胞レベルでの測定

Nature 618, 7967 doi: 10.1038/s41586-023-06228-9

哺乳類の初期胚発生では、翻訳の調節が非常に重要である。しかしこれまでの研究では、バルクでの測定に限られていて、対立遺伝子特異的な解析を含め、翻訳調節を正確に決定することができなかった。今回我々は、この課題に取り組むために、マイクロ流体の新たな等速電気泳動(ITP)法を開発し、これをRibo-ITP(RIBOsome profiling via ITP)と名付け、マウスの単一の卵母細胞や発生初期胚で翻訳の特性を調べた。その結果、翻訳効率が異なることが、中心体の編成とRNAのN6-メチルアデノシン修飾に関わる遺伝子を調節する主要な機構であることが明らかになった。我々の知る限り、この高深度の測定方法によって、初期発生における対立遺伝子特異的なリボソームの結合についての解析が初めて可能になった。そしてこの解析の結果、接合子RNAとリボソームの結合には発生段階特異的な差異があり、対立遺伝子によって発現が偏る転写産物では翻訳効率が低下することが分かった。これらの測定結果とプロテオミクスデータを統合することで、卵核胞段階の卵母細胞でのリボソーム占有率が、接合子でのタンパク質存在量の主な決定要因であることが判明した。このRibo-ITP法は、単一細胞などの極めて少量の試料から、リボソーム占有率を高深度かつ高分解能に測定することで、さまざまな応用を可能にするだろう。

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