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細胞死:細胞膜破壊のNINJ1抗体による阻害が組織の損傷を抑制する

Nature 618, 7967 doi: 10.1038/s41586-023-06191-5

ピロトーシスやアポトーシスを起こして死にゆく細胞での細胞膜破壊(PMR)には、細胞表面タンパク質NINJ1が必要である。PMRによって炎症促進性細胞質分子(損傷関連分子パターン〔DAMP〕と総称される)が放出され、これらが免疫細胞を活性化する。従って、NINJ1やPMRを阻害すれば、過剰な細胞死に関連する炎症を制限できる可能性がある。本論文で我々は、マウスのNINJ1を特異的な標的としてNINJ1のオリゴマー形成を阻害することでPMRを防ぐ、抗NINJ1モノクローナル抗体について報告する。電子顕微鏡を用いて調べたところ、この抗体が、NINJ1のオリゴマー化によるフィラメント形成を妨げることが明らかになった。マウスで、NINJ1を阻害したりNinj1を欠失させたりすると、TNFとD-ガラクトサミン、コンカナバリンA、Jo2抗Fasアゴニスト抗体あるいは虚血–再潅流障害によって誘発される肝細胞のPMRが改善した。それに伴い、乳酸脱水素酵素、肝臓の酵素であるアラニンアミノトランスアミナーゼとアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ、DAMPであるインターロイキン18とHMGB1の血清レベルが低下した。さらに、肝臓の虚血–再潅流障害モデルでは、好中球の浸潤も付随して減少した。これらのデータは、異常な肝細胞死が引き起こす疾患では、NINJ1がPMRと炎症を媒介することを示している。

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