Article
生態学:生活史の相補性と生物多様性の維持
Nature 618, 7967 doi: 10.1038/s41586-023-06154-w
生活史、すなわち生物の成長や死、生殖の時期や速度のスケジュールは、種間に差が見られる重要な軸である。これと並行して、競争は、種の共存の可能性を決定付ける基本的な機構である。確率論的競争の従来のモデルでは、多数の種は、単一の共通資源を巡って競争する場合でも長期にわたり存続可能であることが示されているが、種間の生活史の違いが共存の可能性をどのように増大または低下させるのか、また逆に、生活史戦略のどの組み合わせが互いを補完するかに関して競争が制約を与えるかどうかは、未解決の問題となっている。今回我々は、生活史戦略の特定の組み合わせが、単一資源を巡る競争において、ある種がその競争相手を打ち負かすまでの各種の存続時間を最適化することを示す。これは、共存する種がそうした相補的な生活史戦略を有する傾向があることを示唆しており、我々はこの傾向を、多年生植物の実験データを用いて実証した。

