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大気化学:天然の短寿命ハロゲンが気候に及ぼす間接的な寒冷化効果

Nature 618, 7967 doi: 10.1038/s41586-023-06119-z

観測的証拠によって、海洋から放出された短寿命ハロゲンが全球の大気に遍在することが示されている。こうした化合物の自然放出は、産業革命前の時代から人為的に増幅されてきた。一方、現在はさらに、人為起源の短寿命ハロカーボンが大気中に放出されている。こうしたハロゲン種は大気中に広く分布しているにもかかわらず、それらが地球の放射収支に及ぼす複合的影響はまだよく分かっていない。今回我々は、短寿命ハロゲンが、現時点で大きな間接的寒冷化効果(−0.13 ± 0.03 W m−2)を及ぼしていることを示す。この効果は、ハロゲンを介したオゾンの放射摂動(−0.24 ± 0.02 W m−2)に起因し、メタンによる放射摂動(+0.09 ± 0.01 W m−2)、エアロゾルによる放射摂動(+0.03 ± 0.01 W m−2)、成層圏水蒸気による放射摂動(+0.011 ± 0.001 W m−2)による放射摂動によって相殺されている。重要なことに、この大きな寒冷化効果は1750年以降、天然ハロゲン放出の人為的な増幅に駆動されて−0.05 ± 0.03 W m−2(61%)増大しており、気候温暖化予測と社会経済的発展に応じてさらに変化する(2100年までに18~31%)と予測されている。我々は、短寿命ハロゲンに起因するこの間接的な放射効果を、直ちに気候モデルに組み込んで地球の気候システムのより現実的な自然ベースラインを与えるべきであると結論付ける。

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