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物性物理学:X線で探る水晶におけるカイラルフォノン

Nature 618, 7967 doi: 10.1038/s41586-023-06016-5

カイラリティーの概念は、糖などのカイラル分子から素粒子物理学におけるパリティ変換まで、本質的に非常に重要である。物性物理学では、最近の研究によって、カイラルフェルミオンや、トポロジーと密接に関連した創発現象におけるその重要性が実証されている。しかし、カイラルフォノン(ボゾン)は、基本的な物理特性に強い影響を及ぼすと予想されるにもかかわらず、その実験的検証は依然として困難である。今回我々は、円偏光X線を用いた共鳴非弾性X線散乱を使用することによって、カイラルフォノンの実験的証拠を示す。我々は、典型的なカイラル物質である水晶を用いて、本質的にカイラルな円偏光X線が逆格子空間における特定位置でのカイラルフォノンとの結合によって、格子モードのカイラルな分散を決定できることを実証する。今回のカイラルフォノンの実験的証拠は、凝縮系物質における新しい自由度を実証しており、そうした自由度は、基本的に重要であるとともに、カイラルボゾンに基づく新しい創発現象の探索への扉を開く。

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