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がん:微小核に由来する粉砕された染色体の有糸分裂中のクラスター形成
Nature 618, 7967 doi: 10.1038/s41586-023-05974-0
複雑なゲノム再編成は、微小核内に捕らえられた分離異常染色体が、染色体粉砕(クロモスリプシス)と呼ばれる過程を介して壊滅的に粉砕されることで生じる可能性がある。それぞれの染色体には1つのセントロメアが含まれるため、粉砕された染色体から生じた、セントロメアを欠く断片が、有糸分裂中に娘細胞間でどのようにして受け継がれるのかは不明である。本研究で我々は、生細胞の画像化により微小核染色体を追跡し、セントロメアを欠く断片が、有糸分裂の期間を通して空間的に密接したクラスターを形成し、片方の娘細胞に非対称遺伝することを示す。機構的には、CIP2A–TOPBP1複合体が、間期の間に破裂した微小核内でDNA損傷部位と時期尚早に結合し、これによって粉砕された染色体は有糸分裂開始時にクラスター形成できるようになる。CIP2A–TOPBP1を不活性化すると、セントロメアを欠く断片が有糸分裂中の細胞質内に分散し、両娘細胞の核に確率論的に分配され、細胞質DNAとして異常に蓄積した。有糸分裂中のクラスター形成は、セントロメアを欠く断片の再編成を促進するが、再構築された染色体にはカノニカルな染色体粉砕の特徴である大規模なDNAコピー数喪失がない。包括的ながん種横断的解析で、多様な腫瘍タイプにわたってDNAコピー数中立的な再編成(バランス型染色体粉砕と呼ばれる)が見られ、これが既知のがんドライバー事象の獲得につながることが明らかになった。従って、染色体粉砕の異なるパターンは、微小核由来の粉砕された染色体の空間的なクラスター形成によって説明できる。

