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構造生物学:超高速の構造変化により誘導される最初の視覚分子事象

Nature 615, 7954 doi: 10.1038/s41586-023-05863-6

視覚は、ロドプシンファミリーの光受容Gタンパク質共役受容体(GPCR)により開始される。光子はロドプシンの11-cisレチナール発色団に吸収され、この発色団は200フェムト秒以内にall-trans構造に異性化し、最終的に視覚につながる細胞内シグナル伝達過程が開始される。しかし、ロドプシン内の光活性型レチナールにより引き起こされる活性化事象の分子内機構は、実験的には不明瞭なままであった。今回我々は、X線自由電子レーザーを用いた室温下での超高速時間分解結晶学によって、異性化してねじれたall-transレチナールが、Gタンパク質が結合したシグナル伝達状態の形成に関連するタンパク質構造変化を開始するのに必要な光子エネルギーを蓄える仕組みを決定した。光活性化1ピコ秒後の変形したレチナールは、その結合ポケット中の多数の相互作用の半分から離され、過剰の光子エネルギーは呼吸に似た異方的なタンパク質の動きにより細胞外空間方向へ放出される。ロドプシンタンパク質側鎖中の非常に早い時点での構造変化は、保存されたクラスA GPCRの活性化機構の後期過程に関連する部位に現れた。我々の研究から、脊椎動物での視覚の初期の構造変化が明らかになり、作動薬に媒介されたGPCR活性化の分子機構の基本的な側面が提示された。

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