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生物物理学:ピコ秒時間スケールで再配線された光合成

Nature 615, 7954 doi: 10.1038/s41586-023-05763-9

光化学系II(PSII)と光化学系I(PSI)は、光合成の光反応を駆動する、反応中心を持つ複合体であり、PSIIは水の光駆動酸化を行い、PSIはさらに、回収した電子に光エネルギーを与える。光化学系の優れた効率が動機付けとなって、バイオマス変換効率の向上、H2生成やCO2固定などの新しい反応経路のために光合成を「再配線」する、広範な生物学的、人工的、バイオハイブリッド的方法が促されている。これまでの方法では、光化学系の最終電子受容体における電荷抽出に重点が置かれていた。より早い段階で、場合によっては光励起反応中心から直接電子が抽出されれば、より大きな熱力学的利得が可能になると思われる。しかし、反応中心は光化学系の少なくとも4 nm内部に埋め込まれており、これを実現するのは不可能と考えられていた。今回我々は、in vivo超高速過渡吸収(TA)分光法を用いて、生きたシアノバクテリア細胞や単離した光化学系、そして2,6-ジクロロ-1,4-ベンゾキノン(DCBQ)やメチルビオロゲンなどの外因性電子メディエーターにおいて、光励起されたPSIおよびPSIIから初期段階(光励起後数ピコ秒)で直接電子を抽出したことを実証する。我々は、こうしたメディエーターが、最初の光励起後、高度に非局在化した電荷移動状態に関与する周辺のクロロフィル色素を酸化すると推論する。今回の結果は、光励起反応中心が光化学系のタンパク質骨格内で保護されているというこれまでのモデルに異を唱えるものであり、生物工学や半人工光合成に向けて光合成を調べ再配線する新しい道を開く。

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