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素粒子物理学:陽子のグルーオン重力形状因子を決定する

Nature 615, 7954 doi: 10.1038/s41586-023-05730-4

陽子は、宇宙における目に見えるあらゆる物質の主要な構成要素の1つである。その固有の特性には、電荷、質量、スピンなどがある。これらの特性は、基本構成要素であるクォークとグルーオンの複雑なダイナミクスから現れ、量子色力学理論によって記述される。陽子の電荷とスピンは、クォーク間で共有されており、これまで電子散乱を用いて調べられてきた。陽子の電荷半径の極めて精密な測定は、その一例である。対照的に、グルーオンの担うエネルギーが大部分を占める陽子の内部質量密度についてはほとんど分かっていない。グルーオンは電磁荷を持たないので、電子散乱を用いて調べることは困難である。今回我々は、J/ψ粒子のしきい値光生成を通して、小さなカラー双極子を用いてグルーオンの重力的密度を調べた。また、得られた測定結果から、陽子のグルーオン重力形状因子を決定した。我々は、さまざまなモデルを用い、全ての例で質量半径が電荷半径より著しく小さいことを見いだした。全てではないが一部の事例では、モデルによって、決定された半径が格子量子色力学による第一原理予測とよく一致していた。今回の成果は、目に見える物質に重力質量を与える際のグルーオンの重要な役割をより深く理解するための道を開く。

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