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腫瘍免疫学:TBK1を標的として、がん免疫療法抵抗性に打ち勝つ

Nature 615, 7950 doi: 10.1038/s41586-023-05704-6

黒色腫などのがんではPD-1阻害が成功を収めているものの、がん免疫療法に対する抵抗性に打ち勝つ効果的な治療戦略はまだない。今回我々は、プール型遺伝学的スクリーニングを行い、自然免疫系のキナーゼであるTANK-binding kinase 1をコードするTBK1が免疫回避遺伝子候補であることを突き止めた。複数の実験モデル系にわたって一連の遺伝学的・薬理学的手段を用いて、TBK1の役割の1つが免疫回避遺伝子であることが確認された。TBK1を標的とすると、エフェクターサイトカイン(TNFおよびIFNγ)に対する細胞毒性の閾値が下がることによってPD-1阻害に対する応答が増強された。TBK1阻害とPD-1阻害の組み合わせも効果があることが患者由来腫瘍モデルを使って示され、これは、対応付けした患者由来器官型腫瘍スフェロイドや対応付けした患者由来オルガノイドでの結果と一致する。TBK1を欠く腫瘍細胞はJAK–STATに依存する形でTNFやIFNγに応答し、RIPK依存的およびカスパーゼ依存的な細胞死を実行するようにプライミングされた。まとめると、今回の結果から、TBK1を標的とすることががん免疫療法に対する抵抗性を克服するための有効な戦略であることが実証された。

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