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進化学:環形動物の機能ゲノミクスが明らかにする左右相称動物の生活環の起源

Nature 615, 7950 doi: 10.1038/s41586-022-05636-7

中間的な幼生を経る間接発生は全ての主要な動物系統に存在することから、幼生は大半の動物進化シナリオの中核をなしている。しかし、幼生がどのように進化したかについては議論が続いている。今回我々は、胴部形成の時間的変化(すなわち異時性)が、幼生および左右相称動物の生活環の多様化の根底にあること明らかにする。我々は、環形動物のチマキゴカイ(Owenia fusiformis)の染色体規模のゲノム塩基配列解読と共に、これを含む3種の環形動物の生活環にわたってトランスクリプトームおよびエピゲノムのプロファイリングを行った。その結果、胴部の発生は、チマキゴカイの摂食幼生では変態前の段階まで起こらないが、イトゴカイ(Capitella teleta)の漸進的に変態する非摂食幼生や、Dimorphilus gyrociliatusの直接発生胚では原腸形成後に開始されることが分かった。これに応じて、チマキゴカイの胚はまず大型化した前部領域へと発達し、これが幼生組織ひいては成体の頭部を形成することになる。注目すべきことに、これは他の左右相称動物のいわゆる「頭部幼生(head larvae)」でも起きており、チマキゴカイの幼生との間でトランスクリプトームの広範な類似が見られた。まとめると今回の知見は、頭部幼生で最もよく観察されるように、頭部形成と胴部形成の時間的分離が左右相称動物の幼生進化を促進したことを示唆している。これは、幼生と成体の起源を説明するものとして遺伝子調節プログラムの転用または新機軸を提唱する、広く受け入れられているシナリオとは異なるものである。

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