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遺伝学:まれな遺伝病に見られる異常な相分離と核小体の機能不全
Nature 614, 7948 doi: 10.1038/s41586-022-05682-1
タンパク質コード遺伝子の何千種類もの遺伝的バリアントが、疾患と関連付けられている。しかし、ほとんどのバリアントは、機能があまり明らかにされていない天然変性タンパク質領域内に生じるため、それらの機能的影響は不明である。天然変性領域は、相分離や、核小体のような生体分子凝縮物の形成を媒介し得る。これは、天然変性タンパク質内の変異が凝集物の性質や機能を変化させ得ることを示唆している。本論文では、天然変性領域内の疾患関連バリアントのサブセットが、相分離を変化させ、核小体への誤った分離を引き起こし、核小体の機能を破壊することを明らかにする。まれな複合型の形成異常症候群である短指症–多指症–脛骨形成不全症候群の原因となるde novoフレームシフトバリアントが、HMGB1内に見つかった。これらのフレームシフトによって、HMGB1の天然変性酸性尾部が、アルギニンに富む塩基性尾部で置換される。この変異尾部がHMGB1の相分離を変化させ、HMGB1の核小体への分離を促進し、核小体の機能不全を引き起こす。我々はまた、天然変性カルボキシ末端尾部に起こった20万以上のバリアントをカタログ化し、転写因子や他のタンパク質でアルギニンに富む塩基性尾部を生じさせるフレームシフト変異を600以上特定した。調べた13の疾患関連バリアントのうちの12では、変異により核小体への分離が促進され、またいくつかのバリアントでは、rRNAの生合成が変化した。これらのデータにより、まれな複合型症候群の原因が突き止められ、多数の遺伝的バリアントが、ヒトで核小体や他の生体分子凝縮物の調節不全を引き起こす可能性があることが示された。

