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古生物学:条鰭類魚類の脳の極めて良好な化石の保存とその進化

Nature 614, 7948 doi: 10.1038/s41586-022-05666-1

脳の構造からは、条鰭類魚類の系統間の類縁関係に関して重要な証拠が得られるが、2つの大きな限界のために、この主要な脊椎動物群の神経解剖学的進化の理解が不明瞭になっている。1つは、最初期に分岐した現生系統がそれらの共通祖先から分かれたのが数億年前であり、それらの脳の形態に関するさまざまな側面が、解剖学的構造の他の側面と同様に、原始的な状態に照らして特殊化していることである。もう1つは、最初期の条鰭類魚類の脳の形態に関して、エンドキャスト(頭蓋内鋳型:頭蓋内空間の天然または仮想の充填物)から得られる大まかな像を超える直接的な制約がないことである。今回我々は、約3億1900万年前の条鰭類魚類Coccocephalus wildiにおける、脳および脳神経の軟部組織の保存について報告する。この保存状態が良好な脊椎動物脳の標本からは、条鰭類魚類系統の初期の神経解剖学的構造を垣間見る窓が得られる。Coccocephalusが示す脳進化パターンは、現生種のみから示唆されるもの以上に複雑で、これは、腕鰭類の派生形質状態を示すとともに、全ての現生条鰭類魚類を統合する形質の起源に時間的な制約を与える。今回の知見は、他の動物群について積み重ねられている一連の研究と共に、骨格組織という限られた部分以外の主要な解剖学的システムの初期の進化的構成を理解する上で、太古の軟部組織の保存が重要であることを示している。

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