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工学:空中播種のための自律的自己埋設型種子キャリア

Nature 614, 7948 doi: 10.1038/s41586-022-05656-3

空中播種は、広大な領域や物理的に近づくことのできない領域を迅速にカバーして、農業における土壌の質の向上や残留窒素の除去、火災後の森林再生や荒れ地の回復を可能にする。しかし、この方法では、埋もれていない種子が、好ましくない空気の湿度や温度だけでなく、過酷な太陽光や風、穀食鳥類に直接さらされるため、発芽率が低いという問題を抱えている。今回我々は、オランダフウロ属(Erodium)植物の種子から着想を得て、自己穿孔する種子キャリアを設計・作製した。これは、木の薄板を加工して、非常に剛性率が高く(乾燥時約4.9 GPa、湿潤時約1.3 GPa)、湿度によって湾曲したりコイル状になったりするアクチュエーターにしたもので、その曲げ曲率は、文献値の45倍で極端に大きい(1854 m−1)。3つの尾部を持つ今回の種子キャリアは、2回の誘起サイクル後の平地での穿孔成功率が80%であった。これは、尾部固定時の静止角(25~30°)が好都合であるためであり、一方で自然界でのオランダフウロ属植物の種子の成功率は0%であった。我々のキャリアは、生物肥料や、アメリカシロゴヨウの種子(長さ約11 mm、重さ約72 mg)と同程度の大きさの植物の種子など、さまざまなサイズや中身の積み荷を運ぶことができる。我々は、実験と数値シミュレーションのデータを比較して、曲率変化と作動機構を明らかにし、種子キャリアの設計と最適化の指針にした。今回のシステムは、空中播種の有効性を向上させて農業ストレスや環境ストレスを緩和するとともに、エネルギーハーベスティング、ソフトロボティクス、持続可能な建造物に応用される可能性がある。

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