Article

材料科学:二層Td-MoTe2における強誘電性と超伝導の結合

Nature 613, 7942 doi: 10.1038/s41586-022-05521-3

量子相の静電的制御を実現することは、凝縮物質研究の最先端である。最近の研究では、ねじれグラフェンヘテロ構造や二次元半金属(WTe2など)において、静電ドーピングによって超伝導を調整できることが明らかになっている。こうした系の一部は、強誘電性を生じさせる極性結晶構造を持ち、その層間分極が、外部電場によって駆動される双安定性を示す。今回我々は、二層Td-MoTe2が、強誘電スイッチングと超伝導を同時に示すことを明らかにする。注目すべきことに、強誘電転移において、場によって駆動される超伝導から常伝導への一次転移が観測された。また、二層Td-MoTe2は、キャリア密度と温度関数として超伝導転移温度(Tc)の最高値を持ち、ドーピングと分極の両方の関数として超伝導状態を独立に制御することが可能になった。我々は、最高Tcが、電子と正孔のキャリア密度の補償と同時に起こり、ドーピングとともにフェルミポケットの1つが消失すると消えることを見いだした。我々は、この分極に敏感な異常な二次元超伝導体が、ほぼネストした電子のフェルミポケットと正孔のフェルミポケットに関連するバンド間対形成相互作用によって駆動されると主張する。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度