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がんゲノミクス:ヒトがんゲノムにおいて頻発する反復配列の伸長
Nature 613, 7942 doi: 10.1038/s41586-022-05515-1
縦列反復配列(TR)と呼ばれる単一の繰り返しDNA配列の伸長は、50を超える疾患を引き起こすことが知られている。しかし、反復配列の伸長は、神経学的疾患や神経変性疾患を除いて調べられていないことが多い。一部のがんでは、短いTR中に変異が蓄積し、この現象はマイクロサテライト不安定性と呼ばれる。しかし、がんでのより長い反復配列の伸長については系統的に解析されていない。今回我々は、29種のがんの2622のがんゲノムについて、TRの伸長を特定した。7種のがんで、160の頻発する反復配列伸長(rRE)が見つかり、そのほとんど(155/160)がサブタイプ特異的であった。我々は、rREはゲノムに均一に分布しているわけではなく、シス調節エレメント候補の近傍に豊富に存在していることを見いだした。これは、rREが遺伝子調節に役割を担う可能性を示唆している。UGT2B7の第1イントロンにある調節エレメント近傍に位置する1つのrRE(GAAA反復配列の伸長)は、腎細胞がん試料の34%で検出され、ロングリードDNA塩基配列解読によって検証された。さらに、予備実験では、このrREを持つ細胞を、GAAAを標的とする分子で処理すると、細胞増殖の用量依存的な低下につながった。まとめると我々の結果は、rREがヒトがんにおいて、重要だがまだ調べられていない遺伝的変動の供給源である可能性を示唆しており、我々は、さらなる研究のための包括的なカタログを提供している。

