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生物地球化学:全球の耕作地による窒素汚染の費用対効果の高い軽減

Nature 613, 7942 doi: 10.1038/s41586-022-05481-8

耕作地は、全球の主な窒素汚染源である。全球の耕作地による窒素汚染の軽減は、数百万の農場による非点源汚染という性質と、財源の不足や農家の窒素管理知識の不足などの汚染削減対策を実施する際の制約のために、極めて困難な課題となっている。今回我々は、世界各地の1521件の現場観測を総合的に扱い、作物収量を10~30%増やし窒素利用効率(NUE)を10~80%増大させると同時に、耕作地から大気や水への窒素損失を30~70%削減できる、11の主要な方策を特定した。全体として、全球の耕作地でこの一連の対策を採用すれば、2015年を基準年として、17 ± 3 Tg(1012 g)の作物窒素の増産(20%増)とともに、22 ± 4 Tgの窒素肥料の使用量削減(21%減)と26 ± 5 Tgの環境への窒素汚染削減(32%減)が可能になると思われる。こうした変化によって、食糧供給、人間の健康、生態系、気候について、4760 ± 1230億米ドル(USD)の包括的な社会的利益が得られる可能性があり、正味の軽減コストはわずか190 ± 50億米ドルで、そのうち150 ± 40億米ドルの肥料の節約によって総軽減コストの44%が相殺される。今後、耕作地による窒素汚染を軽減するには、窒素クレジット制度(NCS)などの革新的な政策を実施して、こうした対策の採用を選択させ、インセンティブを与え、必要に応じて助成金を出すようにできる可能性がある。

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