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生物地球化学:全球の海洋における新第三紀の有機炭素埋設

Nature 613, 7942 doi: 10.1038/s41586-022-05413-6

海洋堆積物中に埋設された有機炭素は、大気中二酸化炭素の正味のシンクと酸素の生成源となる。従来、地史を通した有機炭素の埋設速度は、それぞれの炭素同位体値(δ13C)が異なる無機炭素と有機炭素の質量平衡を用いて定められていた。しかし、この手法は、不確かさが大きいため困難で、有機炭素の蓄積データで検証されていなかった。今回我々は、質量平衡の計算に依存せずに有機炭素の埋設速度を計算する「ボトムアップ」の手法を報告する。我々は、世界中に散らばった81か所のデータを用いて、新第三紀(約23~3 Ma)における有機炭素埋設の履歴を確立している。こ今回の結果は、これまでの見積もりより大きい有機炭素埋設の時空間的変動を示している。全球的には、前期中新世と鮮新世に向かって埋設速度が高くなり、中期中新世において最も低くなっており、中期中新世では炭酸塩に対する有機炭素の埋設速度の比が最も低くなるという特徴がある。このことは、中新世中期の炭酸塩の13Cに富んだ値を、大量の有機炭素埋設と解釈したこれまでの研究(すなわちモンタレー仮説)とは対照的である。温暖な中期中新世における炭素埋設の抑制は、おそらく温度に依存する細菌の有機物分解と関連があり、有機炭素サイクルが過去の地球温暖化の正のフィードバックとして働いたことを示唆している。

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