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天文学:銀河間光は赤方偏移1を超える位置で既に大量に存在する
Nature 613, 7942 doi: 10.1038/s41586-022-05396-4
銀河間光(ICL)は、銀河団に属する個々の銀河にではなく銀河団ハローに重力的に結びついた星からの拡散した光である。有力な理論では、全体の光に対するICLの比で定義されるICL割合が、赤方偏移の増加に伴って急速に減少し、z > 1では数%のレベルまで減少すると予測されている。しかし、赤方偏移1を超える領域については、この赤方偏移の領域でこれまでに調べられている銀河団は2個しかないため、観測的な研究からの結論は出ていない。一方は低赤方偏移の銀河団におけるICLの平均値よりもかなり低い割合を示し、もう一方の割合は低赤方偏移の銀河団のICLの値と同程度である。今回我々は、深赤外撮像データに基づいた1 ≲ z ≲ 2に位置する10個の銀河団のICLの研究について報告する。有力な理論とは対照的に、今回の研究では、ICLがz ≳ 1の位置で既に大量に存在し、その平均ICL割合が約17%であることが見いだされた。さらに、銀河団の質量とICL割合や、ICLの色と銀河団中心半径の間の有意な相関は観測されなかった。今回の知見は、漸進的な剥ぎ取りがICLの形成の支配的な機構ではありえないことを示唆している。むしろ今回の研究は、支配的なICLの生成が、最も明るいクラスター銀河の形成と成長と並行して、もしくは以前に生じた迷子星の降着を通して、あるいはその両方で起こるというシナリオを裏付けている。

