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微生物学:熱帯熱マラリア原虫の性決定を制御する転写スイッチ

Nature 612, 7940 doi: 10.1038/s41586-022-05509-z

有性生殖と減数分裂の性は、真核生物の系統樹に深く根差しているが、性や交配のタイプを決定する機構は非常に多様であり、十分に特徴が明らかになっているのは少数のモデル生物のみである。マラリア原虫では、有性生殖は媒介宿主への伝播と同時に起こる。性決定は非遺伝的であり、それぞれの一倍体マラリア原虫は、ヒト宿主において雄または雌のいずれかの配偶子母細胞を産生できる。性決定や性的アイデンティティー維持を引き起こす事象の階層や分子機構はいまだ解明されていない。今回我々は、ヒトマラリア原虫である熱帯熱マラリア原虫(Plasmodium falciparum)において、md1(male development 1)遺伝子が雄の運命決定に必要かつ十分であることを示す。Md1には、2つの別個のドメインに由来する二重の機能、つまり、N末端ドメインを介した性決定と、C末端の保存されたLOTUS/OST-HTHドメインからの雄の発生という機能があることが分かった。さらに、md1座位には性決定と結び付いた双安定スイッチがあり、これが、雄性決定遺伝子が雌性系統で発現しないよう保証していることが分かった。我々は、真核生物における性決定の数少ない既知の非遺伝的機構の1つについて説明し、Md1がマラリア伝播を阻止する介入の有望な標的であることを明らかにしている。

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