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微生物学:腸球菌はディフィシレ菌の病原性を高める

Nature 611, 7937 doi: 10.1038/s41586-022-05438-x

腸の病原体は消化管で動的な多微生物環境に曝露される。この微生物群集は感染の際に重要であることが示されているが、微生物の相互作用が侵入病原体の毒力に影響を及ぼし得る仕組みを示す例はほとんどない。今回我々は、腸における抗生物質耐性の日和見病原菌の1群である腸球菌の増殖が、ディフィシレ菌(Clostridioides difficile)の適応度と病原性を高めることを示す。栄養制限とクロスフィーディングの並行過程により、腸球菌は腸で代謝環境を形作り、ディフィシレ菌の代謝を再プログラム化する。腸球菌はロイシンやオルニチンなどの発酵性アミノ酸を提供し、これが抗生物質で撹乱された腸でディフィシレ菌の適応度を高める。アルギニン異化作用を介した腸球菌によるアルギニン並行枯渇は、ディフィシレ菌への代謝的合図となり、毒力の増強を促す。ディフィシレ菌感染の複数のマウスモデルと感染患者において、これら2つの病原菌間の微生物相互作用の証拠が見つかった。これらの知見から、ディフィシレ菌感染の重症化しやすさにおける病原性微生物相の役割についての機構的な手掛かりが示された。

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