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気候科学:北東グリーンランド氷流の広範な内陸の薄化と加速
Nature 611, 7937 doi: 10.1038/s41586-022-05301-z
過去20年にわたり、グリーンランド氷床(GrIS)の氷の損失は、表面の融解と海洋への氷の流出の増大に起因して増えている。継続的な氷の損失の増大がさらに加速するかどうか、そしてその加速がどの程度になるかについては、まだ議論が続いている。将来の氷の損失に主に寄与するのは、グリーンランド最大の盆地でGrISの内陸部に達する速く流れる氷を顕著な特徴とする、北東グリーンランド氷流(NEGIS)である。その地形条件から、この地域は急速な後退に対して脆弱で、南極の海洋性の氷流とよく似た不安定な状態になっている。今回我々は、2012年の前縁の変化によって生じた広範な加速と薄化が、すでに内陸方向へ200 km以上広がっていることを示す。我々は、独特な全球測位衛星システム(GNSS)の観測結果と、人工衛星データから得られた地表高度変化と地表速度の情報を併用して、氷流の数値モデルに用いる正しい底面条件を選び、次にこれを使って将来のシミュレーションを行った。我々のモデルの結果は、この海洋性の地域だけで2100年までに13.5~15.5 mmの海水準上昇に寄与し(過去50年間の氷床全体の寄与に相当する)、次の1世紀に急激な変化をもたらすことを示している。今回の研究は、内陸の氷の速さと高度のわずかな変化の測定が、将来の質量平衡の数値モデルを絞り込むのに役立ち、より高性能の予測ほど観測結果とよく一致することを示している。

