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がんゲノミクス:大腸がんにおけるゲノムとエピゲノムの共進化

Nature 611, 7937 doi: 10.1038/s41586-022-05202-1

大腸悪性腫瘍はがん関連死の主因であり、広範なゲノム研究が行われている。しかし、悪性形質転換は、DNAの変異だけでは完全には説明できない。今回我々は、個々の腺の空間マルチオミクスプロファイリングを用いて、大腸腫瘍のゲノムとエピゲノムの共進化を単一クローン分解能で調べた。我々は、30例の原発がんおよび8例の随伴腺腫から計1370の試料を収集して、1207例のクロマチン接近可能性プロファイル、527例の全ゲノム、297例の全トランスクリプトームを得た。その結果、クロマチン修飾遺伝子のDNA変異に対する正の選択と、体細胞クロマチン接近可能性の反復的な変化(他には遺伝子変異が全く存在しない、がんドライバー遺伝子の調節領域での変化など)が見いだされた。転写因子結合の接近可能性におけるゲノム規模の変化には、CTCF、インターフェロンシグナル伝達の下方制御、SOXおよびHOX転写因子ファミリーの接近可能性の増大が関わっており、腫瘍形成における発生遺伝子の関与が示唆された。体細胞クロマチン接近可能性の変化は遺伝性で、腺腫とがんでは異なっていた。変異シグネチャー解析からは、これに次いでエピゲノムがDNA変異の蓄積に影響を及ぼすことが明らかになった。今回の研究は、腫瘍の遺伝的およびエピジェネティックな不均一性のマップを提示するもので、大腸がんの生物学的特性の理解に重要な意味を持つ。

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