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脊髄損傷:麻痺後に歩行を回復させるニューロン

Nature 611, 7936 doi: 10.1038/s41586-022-05385-7

脊髄損傷は、脳と脳幹から腰髄に投射している経路を遮断するため、麻痺につながる。今回我々は、腰髄への時空間的な硬膜外電気刺激(ESS)を神経リハビリテーション中に行う(EESREHAB)と、慢性脊髄損傷患者9人で歩行が回復したことを報告する。この回復には、歩行中のヒトの腰髄でのニューロン活動の低下が関連していた。我々は、この予想外の低下は、脊髄損傷後の患者の歩行に不可欠な特定のニューロン亜集団の活動依存的な選択を反映しているという仮説を立てた。これらの推定上のニューロンを特定するために、EESREHABの基礎となる技術的および治療的特徴をマウスでモデル化した。我々は、これらのマウスの脊髄で単一核RNA塩基配列解読とトランスクリプトーム解析を行い、麻痺からの回復の空間分解分子アトラスを作製した。次に、細胞タイプの優先順位付けと空間的な優先順位付けを行って、歩行の回復に関わるニューロンを特定した。その結果、中間層内に興奮性介在ニューロンの単一集団が見つかった。これらのニューロンは脊髄損傷前の歩行には必要ないが、脊髄損傷後のEESを用いた歩行回復には不可欠であることが実証された。これらのニューロンの活動を増強すると、EESREHABによって可能になった歩行回復の表現型が再現され、逆にこれらのニューロンを除去すると、中等度の脊髄損傷後に自然に起こる歩行回復が妨げられた。従って、麻痺後の歩行回復に必要かつ十分な回復実行ニューロン亜集団が明らかになった。さらに、我々の方法論は、複雑な行動を生み出すニューロンを特定するための分子地図作製の枠組みを確立している。

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