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生物工学:環境汚染物質のリアルタイムの生体電子工学センシング
Nature 611, 7936 doi: 10.1038/s41586-022-05356-y
リアルタイムの化学センシングは、環境や健康にモニタリングを利用する上で重要である。バイオセンサーは、さまざまな化学分子を遺伝的な回路を介して検出できる。遺伝的回路がこれらの化学物質を使って、有色タンパク質の合成を誘発し、光学シグナルを発生させるのである。しかし、このタンパク質発現過程が制約となって、このようなセンシングでは30分程度の時間がかかり、また光学シグナルはin situでの検出が難しい場合が多い。今回我々は、合成生物学と材料工学を組み合わせて、電気的に読み取れるシグナルを発する、検出時間が数分程度のバイオセンサーを開発した。我々は、大腸菌(Escherichia coli)を操作して、モジュラー型の8成分からなる合成電子伝達鎖を用いて特定の化合物に応答して電流を発生させるようにした。この大腸菌株をチオ硫酸イオン(微生物を大量増殖させる陰イオン)に曝露すると、設計通り、2分以内に電流が発生した。次にこの電流測定センサーを改変して、内分泌攪乱物質(環境ホルモン)を検出できるセンサーを作成した。この合成経路にタンパク質スイッチを組み込み、この大腸菌を導電性ナノ材料で封入したところ、都会の河川試料中の内分泌攪乱物質を3分以内に検出できるようになった。この結果は、質量輸送律速検出時間でさまざまな化学物質を検出する設計基準を示しており、生態系やヒトの健康を守る小型で低電力の生体電子工学センサーの新たな基盤となるだろう。

