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地球科学:地球–月系とエンスタタイト・コンドライトの間のNd同位体変動

Nature 611, 7936 doi: 10.1038/s41586-022-05265-0

地球と月を作った構成要素を再構成することは、地球と月の形成過程と現在までの組成の進化を絞り込むのに極めて重要である。ネオジム(Nd)同位体によって、元素合成成分の特徴をつかむことで、こうした構成要素が特定される。さらに、サマリウム(Sm)/Nd比の潜在的な違いが、半減期が1億300万年の146Sm–142Nd崩壊系と1080億年の147Sm–143Nd崩壊系によって追跡される。コンドライト、特にエンスタタイト・コンドライトと比べて地球の現在の142Nd/144Nd比が異なることは、原始惑星系円盤における元素合成同位体の変動として解釈されている。このため、コンドライトの母天体と地球の前駆物質のSm/Nd比は同じでなければならない。今回我々は、そうではなく、地球と月のSm/Nd比はコンドライトの平均的なSm/Nd比よりも約2.4 ± 0.5%高く、地球の前駆物質の初期の142Nd/144Nd比は、これまで提案されていたよりエンスタタイト・コンドライトの142Nd/144Nd比により近かったことを示す。地球とコンドライトのSm/Nd比の違いはおそらく、原始惑星系円盤内側における混合過程による鉱物学的分布を反映している。この観測結果によって、月の分化は、形成から月のマグマオーシャンの固化までの単一の段階に単純化された。これはさらに、月を形成した巨大衝突の際に、地球と月を作った物質の間でSm/Ndの分別が起こらなかったことも示している。

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