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生物工学:抗がん剤ビンブラスチン生産のための微生物サプライチェーン
Nature 609, 7926 doi: 10.1038/s41586-022-05157-3
モノテルペンインドールアルカロイド(MIA)は、多くの薬効を持つ、植物の複雑な二次代謝物の多様なファミリーであり、極めて重要な抗がん治療薬であるビンブラスチンやビンクリスチンが含まれる。MIAは化学合成が難しいため、ビンブラスチンの世界的なサプライチェーンは、前駆体であるビンドリンとカタランチンの植物ニチニチソウ(Catharanthus roseus)からの低収量の抽出・精製に依存しており、これらの前駆体はその後、in vitroでの単純なカップリング反応と還元反応によって工業規模でビンブラスチンに変換される。今回我々は、高度に改変された酵母を用いた、ビンドリンとカタランチンのde novo微生物生合成と、in vitroでのカップリング反応を介したビンブラスチンへの変換を実証する。この研究で示すのは、微生物の細胞工場に組み込まれた非常に長い生合成経路であり、この経路には、酵母の天然代謝物であるゲラニルピロリン酸とトリプトファンを超えて、カタランチンとビンドリンに至る30の酵素段階が含まれる。植物の34の異種遺伝子の発現に加え、10の酵母遺伝子の欠失、ノックダウン、過剰発現を含む、計56の遺伝的編集を行うことで、カタランチンとビンドリンのde novo生産に向けた前駆体の供給が改善され、カタランチンとビンドリンから半合成によりビンブラスチンを得た。このビンブラスチン経路は最も長いMIA生合成経路の1つであり、今回の研究によって、酵母が、3000を超える天然MIAや、実質的には無限の数の非天然類自体を生産するためのスケーラブルなプラットフォームとして位置付けられた。

