Perspective
生物物理学:生体分子凝縮体によって発生する毛管力
Nature 609, 7926 doi: 10.1038/s41586-022-05138-6
液–液相分離やそれに関連する相転移は、生細胞において膜のない区画や生体分子凝縮体を形成する一般的機構として浮上している。2つの不混和相の界面には、界面張力があり、周囲環境に対して仕事をし得る毛管力が生じる。本論文で我々は、毛管力が多相凝縮体を構造化し生体基質を作り変える機構の例を含めて、毛管現象の物理的原理を提示する。毛管力は、例えば分子モーターなどの他の細胞内力発生機構と同様に、生物学的過程に影響を及ぼす可能性がある。凝縮体毛管現象の決定因子である生体分子を特定することは、ソフトマター物理学と細胞生物学の橋渡しをする非常に興味深い未開拓分野である。

