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免疫学:MYBはT細胞の疲弊と、チェックポイント阻害に対する応答を調整する
Nature 609, 7926 doi: 10.1038/s41586-022-05105-1
慢性ウイルス感染やがんに応答するCD8+ T細胞は、PD-1(programmed cell death protein 1)などの抑制性受容体の発現や、サイトカインの産生障害を特徴とする。この機能的に抑制された状態はT細胞疲弊と呼ばれ、疲弊T細胞の前駆細胞(TPEX細胞)によって維持されており、TPEX細胞はTCF1(T cell factor 1)転写因子を発現し、自己複製を行い、TCF1−の疲弊したエフェクターT細胞を生じる。今回我々は、慢性感染時における疲弊T細胞の長期増殖能、多能性、再増殖能が、転写的に異なる少数のCD62L+ TPEX細胞集団内で選択的に保存されていることを示す。MYB転写因子はCD62L+ TPEX細胞の発生やCD8+ T細胞の抗ウイルス応答の維持に必須であるだけでなく、機能的な疲弊を誘導することで致命的な免疫病態を回避する。さらに、PD-1チェックポイント阻害に応答して起こる急激な増殖は、CD62L+ TPEX細胞からのみ起こり、MYBに依存的である。我々の知見は、CD62L+ TPEX細胞が、長期的な抗ウイルス免疫の維持や免疫療法への応答性に中心的な役割を持つ幹細胞様集団であることを明らかにしている。さらに、MYBが、エフェクター機能の下方調節と自己複製能の長期維持という、疲弊T細胞応答の2つの重要な局面における転写調整因子であることも示された。

