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物性物理学:2D半導体における励起子結合コヒーレントマグノン

Nature 609, 7926 doi: 10.1038/s41586-022-05024-1

二次元(2D)磁性体と、これらを積層したファンデルワールス構造の最近の発見によって、2D現象の地平が広がっている。興味深い応用の1つは、コヒーレントマグノンを、スピントロニクスやマグノニクスにおけるエネルギー効率の高い情報担体や、ハイブリッド量子系における相互接続として利用することである。バンドギャップや空間閉じ込めに起因する、振動子強度の大きい強結合励起子と潜在的に長寿命のコヒーレントマグノンの両方を特徴とするCrSBrやNiPS3で最近報告されているように、2D磁性体が半導体でもある場合には、特別な機会が生まれる。マグノンと励起子は、エネルギーが数桁異なるが、それらの結合によってスピン情報に効率よく光学的にアクセスできるようになる。今回我々は、2DのA型反強磁性半導体CrSBrにおける、強いマグノン–励起子結合について報告する。バンド間励起によって放たれたコヒーレントマグノンは、励起子エネルギーを変化させる。時間分解励起子検出によって、5 nsを上回るコヒーレンス時間で、7 μmを超えてコヒーレントに移動するマグノンが明らかになった。我々は、これらの励起子結合コヒーレントマグノンを、偶数層でも奇数層でも、磁化補償の有無にかかわらず2層という下限まで観測した。ファンデルワールスヘテロ構造の汎用性を考えると、こうしたコヒーレント2Dマグノンは、光学的にアクセス可能なスピントロニクス、マグノニクス、量子相互接続の基礎となる可能性がある。

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