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神経科学:脳–表現型モデルはサンプルの定型から外れた人には適合しない

Nature 609, 7925 doi: 10.1038/s41586-022-05118-w

脳の機能的構成の個体差は、多様な形質、症状、行動をたどる。これまで、線形の脳–表現型連関をモデル化する研究では、単一のそうした連関が全ての人を一般化すると仮定されてきたが、そうしたモデルは全ての参加者に一様にうまく当てはまるわけではない。モデルが当てはまらないのはどのような人で、その理由が何なのかをよりよく理解することは、ロバストで有用な偏りのない脳–表現型連関を明らかにするのに重要である。この目的のため、今回我々は、独立したデータで訓練と検証を行い一般化可能性を確実にした予測モデルを用いて、脳活動と表現型を関連付け、モデルの不適合性を解析した。そして、このデータ駆動型の手法を、臨床的・人口動態的に不均一な新規データセットの神経認知指標に適用し、得られた結果を2つの独立した公開データセットで再現した。その結果、3つのデータセットを通して、モデルが反映しているのは一元的な認知構成ではなく、社会人口動態的および臨床的な共変量とからみ合った神経認知スコアであることが分かった。これはすなわち、モデルは、定型的なプロファイルを反映しており、そこから外れた人には適合しないことを意味する。モデルの不適合は、全てのデータセットを通して信頼性があり、表現型特異的で、一般化可能だった。まとめると今回の結果は、「1つのサイズが全ての人に合う」的なモデル化手法の落とし穴と、偏りのある表現型指標が結果として得られる脳–表現型モデルの解釈と適合性に及ぼす影響を浮き彫りにしている。我々は、そうしたモデルが特定の表現型の根底にある神経回路を明らかにし、最終的には臨床介入に向けた個別化神経標的を特定できるように、これらの問題に取り組むための枠組みを提示する。

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