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がんゲノミクス:スーパーエンハンサーの高頻度変異はB細胞リンパ腫でのがん遺伝子発現を変化させる

Nature 607, 7920 doi: 10.1038/s41586-022-04906-8

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)は、最も一般的なB細胞性非ホジキンリンパ腫であり、患者の約40%には治療法がない。DLBCLのコーディングゲノムの塩基配列が解読された結果、このがんで変化している複数の遺伝子と経路が明らかにされ、その中には治療標的候補も含まれている。しかし、DLBCLのノンコーディングゲノムについては、まだほとんど調べられていない。今回我々は、DLBCL患者からの試料の92%では、活性なスーパーエンハンサーに高度で特異的な高頻度変異が起きており、活性化誘導シチジンデアミナーゼ活性のシグネチャーが見られ、B細胞の発生調節因子をコードする遺伝子やがん遺伝子と関連していることを明らかにする。発がん性との関連を示す証拠として、我々は、がん原遺伝子であるBCL6BCL2CXCR4と関連したスーパーエンハンサーの高頻度変異が、BLIMP1(BCL6を標的とする)やステロイド受容体NR3C1(BCL2CXCR4を標的とする)などの転写抑制因子が対応する標的遺伝子へ結合して転写を下方調節するのを妨げることを示す。選択した変異で遺伝子修正を行うと、抑制因子のDNA結合が回復して、標的遺伝子の発現が低下し、修正された対立遺伝子を含む細胞の対抗選択につながったことから、スーパーエンハンサー変異へのがん遺伝子依存性が明らかになった。この広く見られるスーパーエンハンサー変異機構は、遺伝子発現を脱調節させる遺伝子損傷の重要なセットを明らかにしており、これによってDLBCLの病因への既知のがん遺伝子の関与が増え、脱調節された新たな遺伝子標的の特定は治療に関わってくるだろう。

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