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発生生物学:ヒト生殖巣発生の単一細胞ロードマップ
Nature 607, 7919 doi: 10.1038/s41586-022-04918-4
生殖巣発生は複雑な過程で、性決定とそれに続く精巣あるいは卵巣への分岐成熟を必要とする。歴史的に、ヒトの生殖巣形成は、生殖巣の状態や不妊において重要であるにもかかわらず、組織の利用可能性が限られていること、信頼できるin vitroモデルがないこと、ヒトとマウスの間に決定的な差異があることによって、理解が妨げられてきた。今回我々は、単一細胞および空間的なトランスクリプトミクス、クロマチン接近性解析、蛍光顕微鏡法を組み合わせて用いて、ヒトの第1三半期および第2三半期の生殖巣の包括的なマップを作製した。マウスにおいて同等の発生段階のプロファイリングを行うことにより、生殖系列および体細胞の細胞系譜の発生を制御するヒト特異的な調節プログラムを抽出した。両方の種において性指定の時に存在する体細胞の状態(雄性では、精巣決定因子SRYを発現上昇している二能性の初期支持細胞集団や、生殖巣と中腎の界面に位置する生殖巣細胞系譜sPAX8など)が明らかになった。雌性では、顆粒膜細胞の第一波および第二波を引き起こす細胞事象および分子事象が解明された。これによって発生中の卵巣が区画化されて、生殖細胞の分化が調節される。さらに雄性では、ヒトSIGLEC15+およびTREM2+の胎児精巣マクロファージが特定された。これらはそれぞれ、発生中の精巣索の外側および内側の体細胞にシグナルを伝える。この研究は、ヒトとマウスの生殖巣分化の包括的な時空間マップを提供しており、このマップはin vitroでの生殖巣形成のガイドとなる可能性がある。

