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素粒子物理学:発見から10年後にCMS実験によって得られたヒッグスボソンの描像
Nature 607, 7917 doi: 10.1038/s41586-022-04892-x
2012年7月、CERNの大型ハドロン衝突型加速器(LHC)のATLASコラボレーションとCMSコラボレーションは、質量約125 GeVのヒッグスボソンを観測したと発表した。それから10年、我々は、その間に得られた30倍の数のヒッグスボソンの生成に相当するデータを用いて、ヒッグスボソンの特性についてはるかに多くのことを学んできた。CMS実験では、数多くのフェルミオン崩壊チャネルとボソン崩壊チャネルにおいてヒッグスボソンが観測されており、そのスピン–パリティー量子数が確立され、質量が決定されるとともに、さまざまなモードにおけるその生成断面積が測定されてきた。今回CMSコラボレーションは、13 TeVの重心系エネルギーにおける陽子–陽子衝突のデータに基づき、ヒッグスボソン対の生成断面積に関する最も厳しい制限を含む、ヒッグスボソンの特性に関して、最新の結果の組み合わせを報告する。不確かさの範囲内で、これら全ての観測結果は、素粒子物理学の標準模型の予測と適合している。多くの証拠が、標準模型がより包括的な理論の低エネルギー近似であるという事実を指し示している。標準模型の問題のいくつかは、ヒッグスボソンセクターの物理に由来するが、今後15年でさらに1桁多い数のヒッグスボソンが調べられると予想されており、この重要なセクターの理解を深めるのに役立つだろう。

