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分子生物学:eIF5BとeIF1Aは開始tRNAの方向を変えてリボソームサブユニットの結合を可能にする
Nature 607, 7917 doi: 10.1038/s41586-022-04858-z
翻訳開始は、どのタンパク質がどのくらいの量合成されるかを決めている。ヒトの疾患の多くでは、この過程がうまく調節されなくなっている。この過程に進むかどうかを決める重要な段階の1つが、リボソームサブユニットがメッセンジャーRNA上の翻訳開始部位に結合して、機能を持ったリボソームを形成する局面である。今回我々は、単一分子分光法とin vitro再構築系を用いる構造学的手法とを組み合わせて、ヒトのリボソームサブユニットが結合する仕組みを調べた。単一分子蛍光分光法により、例外なく保存されている真核生物の開始因子eIF1AとeIF5Bが開始複合体にいつ会合して、いつ解離するかが明らかになった。単一分子の動態を手掛かりにし、単粒子クライオ電子顕微鏡法を使って、eIF1AとeIF5Bの両方を含む開始複合体が可視化され、得られた構造から、これら2つのタンパク質間の真核生物特異的な接触が開始複合体を再構築して開始アミノアシルtRNAの向きを変え、リボソームサブユニットの結合に適したコンホメーションをとらせることが分かった。これらの知見を総合することにより、ヒトの翻訳開始時にeIF1AとeIF5Bが分子の挙動を協調させる、定量的・構造的な枠組みが明らかになった。

