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量子物理学:33 kmの光通信ファイバー上の単一原子のエンタングルメント

Nature 607, 7917 doi: 10.1038/s41586-022-04764-4

量子ネットワークによって、効率の良い長距離量子通信や分散型量子コンピューティングなど、多くの破壊的な用途のためのインフラストラクチャーが得られると期待されている。こうしたネットワークの中心となるのは、フォトニックチャネルを用いて、遠方のノード間でエンタングルメントを配送する能力である。エンタングルメント配送は当初、量子テレポーテーションや、ループホールのないベル不等式検証のために開発されたが、最近は、光通信ファイバーでも実現され、遡及的分析も行われている。しかし、長距離量子ネットワークリンクでエンタングルメントを十分に使用するには、エンタングル状態が壊れる前にそれがノードで利用できることを知らなければならない。今回我々は、独立して捕捉された2つの単一ルビジウム原子間の伝令付きエンタングルメントを、最長33 kmの光ファイバーリンクで実証する。このために、見通し距離で400 m離れた2つの建物内に配置された2つのノードにおいて原子–光子エンタングルメントを生成し、光ファイバーの高い減衰損失を克服するために、偏光保存量子周波数変換を用いて光子を通信波長に変換した。長い光ファイバーによって、光子がベル状態測定装置に導かれ、この装置で光射影測定に成功することで原子のエンタングルメントが伝令された。今回の結果は、光通信ファイバー上のエンタングルメント配送の実現性を示しており、例えば、デバイスに依存しない量子鍵配送や量子リピータープロトコルに役立つ。今回の成果は、大規模な量子ネットワークリンクの実現への重要な一歩である。

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