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がん免疫療法:T細胞とNK細胞による二重の攻撃で抵抗性腫瘍を標的とするワクチン

Nature 606, 7916 doi: 10.1038/s41586-022-04772-4

ほとんどのがんワクチンはペプチド抗原を標的としているが、T細胞にペプチドを提示する主要組織適合遺伝子複合体(MHC)分子は個人間で極めて多様であるため、個別化が必要になる。さらに、腫瘍はペプチドの提示を妨げる機構を介して、T細胞性免疫を回避することがよくある。今回我々は、多様なT細胞集団とナチュラルキラー(NK)細胞集団による協調的な攻撃を誘導するがんワクチンを報告する。このワクチンは、DNA損傷を介して多くのヒトがんに発現するストレスタンパク質のMICAおよびMICB(MICA/B)を標的とする。MICA/Bは、T細胞とNK細胞上のNKG2D受容体を活性化するリガンドとして機能するが、腫瘍はMICA/Bのタンパク質分解的切断により、免疫認識を回避する。ワクチンによって誘導される抗体は、MICA/Bのタンパク質分解によるシェディングを阻害することで、腫瘍細胞表面上のMICA/Bタンパク質の密度を高め、樹状細胞によるT細胞への腫瘍抗原の提示を増強し、NK細胞の細胞傷害機能を亢進させる。特に、このワクチンは、NK細胞とCD4+ T細胞の協調作用を介して、細胞傷害性T細胞に抵抗性のMHCクラスI欠損腫瘍に対する有効性を維持する。このワクチンはまた、転移性の高い原発性腫瘍の外科的切除後の接種によりその後の転移巣の増殖を抑制するなど、臨床的に重要な状況でも有効である。このワクチン設計により、ありふれたエスケープ変異を持つ腫瘍に対してさえも防御免疫が可能になる。

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