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物性物理学:RTe3における量子経路干渉によって検出された軸性ヒッグスモード

Nature 606, 7916 doi: 10.1038/s41586-022-04746-6

ヒッグス粒子の観測は、素粒子物理学の標準模型を揺るぎないものにした。しかし、異常性(例えば暗黒物質)の説明は、さらなる対称性の破れに依存しており、未発見の軸性ヒッグスモードを必要とする。ヒッグスモードは、磁気系、超伝導系、電荷密度波(CDW)系でも確認されている。低エネルギーモードのベクトル特性を明らかにすることは難しく、一般的な分光法や散乱法の枠を超える必要がある。今回我々は、量子経路の干渉を用いて、CDW系であるRTe3において軸性ヒッグスモードを発見した。RTe3(R = La, Gd)では、電子秩序によって、角運動量が等しいか異なるバンドが結合する。そのため、ヒッグスモードに関連するラマン散乱テンソルは、対称成分と反対称成分の両方を含んでおり、これらが2つの別個の縮退経路を通して励起される。これによって、入射光とラマン散乱光の偏光の選択に応じて、これらの経路の建設的干渉か相殺的干渉が起こる。ラマンスペクトルの定性的挙動は、軸性ヒッグスモードを含む適切な強結合モデルによってよく捉えられる。こうした反対称成分の解明は、ヒッグスモードが軸性ベクトル表現(すなわち擬角運動量)を含むことを示す直接証拠であり、CDWが非従来型であることを示唆している。このようにして我々は、極端な実験条件に頼らずに集団モードの量子特性を測定する手段をもたらしている。

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