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アテローム性動脈硬化症:神経免疫と心血管の相互作用領域はアテローム性動脈硬化症を制御する

Nature 605, 7908 doi: 10.1038/s41586-022-04673-6

アテローム性プラークは動脈の内膜層の内側で生じ、心筋梗塞や脳卒中を引き起こすことがある。プラークは神経支配されていないため、アテローム性動脈硬化症に対するニューロン制御の影響は不明である。しかし、免疫系は、動脈の外側の結合組織膜(外膜)に白血球浸潤を形成することでプラークに応答する。末梢神経系は外膜をその主な経路として用いて遠位の標的へと向かうことから、今回我々は、末梢神経系が病変の生じた動脈と直接に相互作用する可能性があると考えた。意外にも、マウスとヒトで、アテローム性動脈硬化が起こっている外膜部分にある広範な神経免疫と心血管の相互作用領域(NICI)では、軸索ネットワークの拡張が起きており、免疫細胞と中膜平滑筋細胞に近い軸索末端では成長円錐などが観察された。マウスのNICIでは、動脈–脳回路(ABC)構造が確立されていた。外膜を侵害した腹部の求心性神経は、脊髄T6–T13後根神経節を通って中枢神経に進入し、傍小脳脚核や扁桃体中心核のニューロンなどの高次脳領域までたどることができた。また、交感神経の遠心性ニューロンは、髄質と視床下部のニューロンから外膜へ投射し、これは脊髄の中間外側核ニューロンと腹腔神経節と交感神経節の両方を経由している。さらに、ABC末梢神経系の構成要素が活性化されていた。脾臓交感神経の活性と腹腔迷走神経の活性は、疾患の進行に伴って増大したのに対して、腹腔神経節を切除すると、外膜NICIの崩壊が引き起こされ、疾患の進行が遅くなり、プラークの安定性が増強された。従って、末梢神経系はNICIを用いて構造を持つABCを組み立てており、ABCへの治療介入はアテローム性動脈硬化症を軽減させる。

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