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構造生物学:接着型GPCRであるADGRD1とADGRF1のテザーによる作動の構造基盤

Nature 604, 7907 doi: 10.1038/s41586-022-04580-w

接着型Gタンパク質共役受容体(aGPCR)は、免疫応答や器官発生、細胞間コミュニケーション、増殖、恒常性のような多様な生理学的過程に必須である。aGPCRの活性化については、受容体N末端領域にある繋留(テザー)アゴニストが関わるという内在性の仕組みが考えられているが、その分子機構はよく分かっていない。今回我々は、ADGRD1とADGRF1のGタンパク質が結合した構造を報告する。これらの構造では、テザーによる作動に関して多数の独特の特徴が見られた。1番目の膜貫通ヘリックスに続くストーク(柄)領域は、膜貫通ドメインと広く相互作用を形成することでテザーアゴニストとして機能している。これらの相互作用は、ADGRD1とADGRF1で大部分が保存されており、共通のストーク–膜貫通ドメインの相互作用パターンがaGPCRファミリーのメンバー間で共有されていると考えられる。同様のストーク結合様式は、自己分解能が欠損しているADGRF1の構造でも観察され、切断に依存しない受容体活性化という様式が裏付けられた。ストークで誘起される活性化は、ヘリックス間相互作用中心(これら2つのaGPCR間で位置は保存されているが、配列変化が見られる)のシグナル伝達カスケードにより促進される。さらに、ADGRF1の細胞内領域は特別な脂質結合部位を含んでいて、これは機能的に重要であり、以前に見つかった内在性ADGRF1リガンドのsynaptamideを認識する部位となっている可能性がある。これらの知見により、aGPCRのシグナル伝達機構の多様性と複雑性が明らかになった。

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