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物性物理学:トポロジカル磁性体における絡んだループの量子状態の観測

Nature 604, 7907 doi: 10.1038/s41586-022-04512-8

量子位相は、量子状態に関する大域的情報を捉える離散値をとるトポロジカル不変量によって分類できる。この数十年間で、こうした不変量は物質の記述において中心的な役割を果たすようになっており、超流体、磁性体、量子ホール効果、トポロジカル絶縁体、ワイル半金属などの現象を理解する基礎となっている。今回我々は、ミラー対称強磁性体における、電子バンド交差のループに関連する異常な絡み数(結び目理論)の不変量を報告する。我々は最新の分光法を用いて、この物質の三次元トーラス(T3)バルクブリルアンゾーンにおいて、絡まり合った3つの縮退ループを直接観測した。各ループは、他のループと互いに2回ずつ絡まっていることが見いだされた。我々は、この絡んだループの量子状態の系統的な分光研究によって、その絡み目図を明示的に描くとともに、結び目理論との類推から、この状態が絡み数(2, 2, 2)を示すと結論付け、実験データから不変構造を直接決定した。我々はさらに、今回の試料の表面で、バルクでの絡んだループによって保護されたザイフェルト境界状態を予測し、観測した。これは、注目すべきザイフェルトバルク–境界対応を示唆している。今回の量子ループの絡み目の観測は、結び目理論を磁性量子物質や超伝導量子物質の探求に応用する動機付けとなる。

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