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分子生物学:転写と共役したDNA修復の細菌における重要な役割と作用機構

Nature 604, 7904 doi: 10.1038/s41586-022-04530-6

細菌の転写と共役したDNA修復(TCR)は、ヌクレオチド除去修復(NER)の重要度の低い副経路の1つと推測されている。全ゲノム修復では、DNA修復の大部分が転写とは無関係に行われると考えられている。またTCRは、NERの重要でない表現型であるDNAトランスロカーゼMfdによってのみ仲介されるとも考えられている。今回我々は、in celluloでのクロスリンキング質量分析と、構造学手法、生化学手法、遺伝学手法と組み合わせて、TCR複合体(TCRC)内での相互作用をマッピングし、in vivoでNERに至る過程で実際に起こる一連の事象を明らかにした。この過程ではまず、RNAポリメラーゼ(RNAP)がDNA損傷の一次センサーとして働き、NER酵素を呼び集める土台となる。そして、UvrAとUvrDが連続的にRNAPに結合し、監視役のプレTCRCを形成する。このプレTCRCは、DNA損傷に応答して2個目のUvrD単量体を呼び寄せ、ヘリカーゼ活性を持つUvrD二量体を形成し、この二量体の働きによってTCRCが後ろに引き返す。UvrDとRNAPの結合が弱まることにより、細胞は遺伝毒性ストレスに対して感受性になる。TCRCは次に、2個目のUvrA分子とUvrBを引き寄せて、修復過程を始動させる。我々は、従来の見方とは逆に、染色体で起こる修復の大多数がTCRによるものである、すなわちTCRが全ゲノム修復よりも圧倒的に多いことを示す。また、TCRはほとんどがMfdに依存しないことも明らかになった。我々は、Mfdがこの過程で果たす役割は間接的なものであると考える。つまりMfdは、TCRCの前方で邪魔になるRNAPを取り除き、修復が完了した後でTCRCを後戻りから元に戻す働きもするのだろう。

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